ChatGPTのイラスト生成でできること
ChatGPTでは、無料プランでも最新の画像機能「ChatGPT Images 2.5」を使ってイラストを作れます。描いてほしい内容を文章で伝えるだけで画像が生成され、縦長・横長といった比率の指定や、手持ちの写真のイラスト化も会話の中で指示できます。
ChatGPTの画像機能でできることは、主に次の4つです。
・文章の指示から、オリジナルのイラストを作る
・写真をアップロードして、水彩画風やアニメ風などのイラストに変える
・できあがった画像の一部だけを、追加の指示で直す
・アイコン用の正方形、スマホの壁紙用の縦長など、用途に合わせた比率で作る
最新の画像機能はChatGPT Images 2.5
OpenAIは2026年9月8日に「ChatGPT Images 2.5」を公開しました。無料プランを含むすべてのプランで、PC・スマホアプリ・Webのいずれからも使えます。
OpenAIの説明では、前のバージョンのImages 2.0と比べて生成にかかる時間が最大で約半分に短くなり、参考にした写真の人物やペットの特徴を保ちやすくなったとされています。修正の指示を何度か重ねたときに、指示どおりに直る精度も上がっています。
あわせて、手描きのスケッチを画像生成の参考にできる「Sketch」機能や、ポスターなどの制作に使えるテンプレートも追加されました。スマホでは入力欄に「@」を入力してSketchを選択すると、手描きのイメージを指示に利用できます。テンプレートは「画像(Images)」のページから選べます。
なお、2026年4月に公開されたImages 2.0の時点で、画像の中に入れる文字(日本語を含む多言語)の描画も改善されています。
無料プランでどこまで作れるか
無料プランでも画像は作れますが、画像の生成にはチャットとは別の利用上限があります。OpenAIは上限の具体的な枚数を公表していません。上限に達すると画面に通知が表示され、いつ再び使えるようになるかや、有料プランへの案内が示されます。有料プランに切り替えた場合は、利用状況がリセットされます。
数枚を試してみる程度なら無料プランで十分です。一方、たくさんのバリエーションを比べたい場合や、短い時間に何度も作り直す場合は上限に達しやすくなります。無料版の制限全般や、無料版と有料版の中間にあたるGoプランについては、次の記事で解説しています。
ChatGPT無料版の制限とは?テキスト無制限化後も残る上限と業務利用の注意点
ChatGPT Goとは?料金・できること・Plusとの違い
ChatGPTでイラストを作る手順
イラストづくりは「指示を出す」「比率を決める」「直す」「保存する」の4段階で進めます。
チャットまたは「画像」から指示を出す
ChatGPTにログインし、いつものチャット画面で「〇〇のイラストを作って」と入力すると、画像が生成されます。画像づくり専用の「画像(Images)」のページ(chatgpt.com/images)から始めることもできます。
最初から細かい条件を詰め込むより、まず短い指示で1枚作り、イメージとのずれを見ながら条件を足していくほうが、思いどおりの絵に近づけやすくなります。
縦長・横長など比率を指定する
以前のChatGPTは、出力できる画像の形が正方形・横長・縦長の3種類に限られていました。そのため16:9などの比率にしたいときは、余白を入れて生成し、あとから画像編集アプリで切り抜くといった工夫が必要でした。
2026年4月のImages 2.0からは、横長・正方形・縦長を含むさまざまな比率に対応し、指示の中で比率を伝えるだけで済むようになっています。たとえば、次のように用途と比率を一緒に伝えます。
・「SNSのアイコン用に、正方形(1:1)で」
・「スマホの壁紙用に、縦長(9:16)で」
・「ブログのアイキャッチ用に、横長(16:9)で」
できあがった画像の比率が指示と違う場合は、「比率を16:9にして作り直して」と伝え直します。投稿先によって推奨サイズは異なるため、ピクセル単位で大きさを合わせたいときは、各サービスのヘルプで推奨サイズを確認し、生成後に画像編集アプリで縮小やトリミングをすると確実です。
追加指示と部分編集で仕上げる
生成された画像は、続けて「背景を夕焼けにして」「髪の色をもう少し明るくして」のように伝えると修正できます。Images 2.5では、画像の直したい場所にコメントを付けて、その部分だけを変える編集もできるようになりました。公式のリリースノートでは、スマホで生成画像を全画面表示し、編集やコメントの追加を行う方法が案内されています。
修正は1回に1か所ずつ伝えると、ほかの部分が変わりにくくなります。修正を重ねるうちに絵が崩れてきた場合は、途中の気に入った画像に戻ってから指示し直すほうが早く仕上がることがあります。
スマホとPCで画像を保存する
生成された画像は、画像を開いたときに表示されるダウンロード(保存)ボタンから端末に保存できます。PCのブラウザでは、画像の右クリックメニューから保存することもできます。スマホアプリでは、画像を長押しすると保存のメニューが表示されます。
ボタンの位置や表示はアプリの更新で変わることがあります。見当たらない場合は、画像を拡大表示した状態でメニューを探してみてください。
写真をイラストに変える方法
手持ちの写真をもとに、雰囲気を残したままイラストに描き直すこともできます。ペットの似顔絵やSNSのアイコンづくりなど、個人での使い道が多い方法です。
写真をアップロードして画風を指定する
写真のイラスト化は、次の順で進めます。
・チャットの入力欄にある添付ボタンから、イラストにしたい写真を追加する
・「この写真を水彩画風のイラストにして」のように、画風を添えて送信する
・できあがりを見て、色合いや背景などを追加の指示で調整する
画風は、水彩画風、色鉛筆画風、油彩画風、絵本風、ピクセルアート(ドット絵)風、3Dアニメーション風のように、一般的な画法やジャンルの名前で伝えると狙いが伝わりやすくなります。特定の作品名やスタジオ名を使った「〇〇風」の指定については、後述の「既存の作品やキャラクターに似せすぎない」を確認してください。
顔や雰囲気を残したいときの指示
元の写真らしさを残したいときは、残したい部分と変えてよい部分をはっきり分けて伝えます。
・「顔立ちと髪型は写真のままで」のように、残したい要素を具体的に書く
・「背景だけをシンプルな白にして」のように、変えてよい範囲を限定する
・複数の人物やペットが写っている場合は、「左の犬だけを描いて」と対象を指定する
Images 2.5では参考写真の特徴を保つ精度が上がっていますが、元の写真とまったく同じ顔になるとは限りません。似ない場合は、顔が正面から明るく写っている写真に替えると改善することがあります。
思いどおりのイラストにする指示の書き方
主題・画風・比率をひとつの指示にまとめる
指示(プロンプト)には、次の要素をひとまとめにして書くと、意図とのずれが小さくなります。
・主題:何を描くか(例:窓辺で丸くなっている白い子猫)
・画風:どんな描き方か(例:やわらかい水彩画風)
・比率:どんな形か(例:正方形1:1)
・色や雰囲気:どんなトーンか(例:パステルカラーで明るく)
・入れないもの:描いてほしくないもの(例:文字は入れない)
これらを並べると、「窓辺で丸くなっている白い子猫の絵。やわらかい水彩画風で、パステルカラーの明るい雰囲気。正方形(1:1)、文字は入れない」といった指示になります。指示は日本語のままで問題ありません。
アイコン・年賀状・SNS投稿の指示例
用途ごとの指示例です。そのまま使うより、色や題材を自分の好みに置き換えて使ってください。
| 用途 | 指示の例 |
| SNSのアイコン | 柴犬の顔を中央に大きく描いたシンプルな線のイラスト。丸く切り抜いても顔が欠けない構図で、背景は水色の無地、正方形(1:1) |
| 年賀状 | 2027年の干支のひつじをモチーフにした和風のイラスト。上部にメッセージを書き込める余白を空けて、縦長 |
| ブログのアイキャッチ | カフェでノートPCを開く人物を横から描いたフラットなイラスト。右側にタイトルを入れる余白を空けて、横長(16:9) |
| スマホの壁紙 | 夜空に浮かぶ気球の幻想的な風景、油彩画風。上部は時計表示と重ならないよう空を広めに、縦長(9:16) |
うまくいかないときの直し方
思いどおりにならないときは、症状に合わせて指示を変えます。
・イメージとずれる:「かわいい」「おしゃれ」のような抽象的な言葉を、色・形・構図を表す言葉に置き換える
・条件を詰め込みすぎて崩れる:主題だけで1枚作り、条件を1つずつ足していく
・余計なものが描かれる:「背景は無地」「人物は1人だけ」のように、描かないものを指定する
・画像内の文字が崩れる:文字を短くする。それでも崩れる場合は文字なしで作り、あとから画像編集アプリで文字を入れる
画像に文字を入れた場合は、誤字や脱字、数字の誤りがないかを、公開や印刷の前に必ず自分の目で確認してください。
作ったイラストを使う前に確認すること
自分で眺めて楽しむだけなら、気にすべきことはそれほど多くありません。SNSへの投稿、フリマアプリでの販売、副業での納品など、人の目に触れる使い方をする場合は、次の4点を確認しましょう。
既存の作品やキャラクターに似せすぎない
文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」によると、AIで生成した画像をSNSに投稿したり販売したりする場合は、通常の著作権侵害と同じ基準で判断されます。具体的には、既存の作品との「類似性」(創作的な表現が共通していること)と「依拠性」(既存の作品をもとにして作ったこと)の両方が認められると、著作権侵害となります。
一方、作風や画風そのものはアイデアにあたる場合、著作権では保護されません。そのため、作風が似ているだけで侵害になるわけではありません。ただし、特定の作品の表現がそのまま感じ取れるほど似ている画像は、AIで作ったものでも侵害になり得ます。
また、個人で生成して眺めるだけなら私的使用として許諾は不要ですが、生成が問題なくても、SNSへの投稿などの利用まで当然に許されるわけではない点にも注意が必要です。実際の使い方としては、次の点を心がけると安心です。
・キャラクター名、作品名、作家名を指示に入れない
・「〇〇風」は、「手描きの温かみのあるアニメ風」「レトロな少女漫画風」のように一般的な表現で伝える
・公開前に、見覚えのあるキャラクターやロゴに似ていないかを確認し、画像検索で似た画像がないかも調べる
SNS投稿やフリマ・副業で使うときの規約
OpenAIの個人向け利用規約では、利用者が入力した内容の権利は利用者に残り、生成された出力は、適用法令で認められる範囲で利用者に帰属すると定められています。この条項は無料プランと有料プランで扱いを分けていません。ただし、規約上の出力の帰属と、生成画像が著作権法上の保護を受けられるかどうかは別の問題です。
ただし、規約には次のような注意点もあります。
・AIの性質上、出力が唯一のものとは限らず、ほかの利用者にも似た画像が生成されることがある
・AIで作ったものを、人が作ったものだと偽ってはならない
・他人の権利を侵害する使い方や、使用ポリシーに反する使い方はできない
たとえば、フリマアプリでAIイラストのグッズを「手描き」と表示して販売するのは規約違反にあたります。販売や納品をするときは、AIで生成した画像を人が手描きしたものと偽らないようにしましょう。販売先のサービスや納品先がAI生成画像の表示を求めている場合は、そのルールにも従う必要があります。
また、文化庁の整理では、簡単な指示でAIが生成しただけのものは著作物にあたらないと考えられています。AI生成画像が著作権法上の保護を受けられるかどうかは、人による創作的な寄与の有無などによって個別に判断されます。生成後の加筆・修正だけでなく、生成過程での具体的な指示や創作上の工夫も判断の対象となり得ます。
利用規約と使用ポリシーの全文は、次のページで確認できます。
家族や友人の写真を使うときの注意
写真をイラスト化して公開する場合は、写っている人の了承を得てからにしましょう。イラストになっていても、本人だとわかる絵を無断で公開すると、肖像権やプライバシーをめぐるトラブルになるおそれがあります。
・写っている人に、イラスト化して公開してよいかを事前に確認する
・背景に表札、住所、学校名、制服など、住まいや所属がわかるものが写っていないかを確認する
・子どもの写真は、公開の範囲を特に慎重に決める
・ほかの人が撮った写真やネット上で見つけた画像は、必要な権利や許諾があることを確認してから使用する
最後の点は、利用規約で、入力する内容に必要な権利や許諾を利用者自身が持っていることを保証するよう定められているためです。
AI生成の来歴情報(C2PA)の実際
OpenAIは、生成画像の出所を示す仕組みとして、C2PA形式の来歴情報と、SynthIDによる電子透かしを使用しています。C2PAは画像に出所などの情報を記録する技術で、SynthIDは画像に埋め込まれる目に見えない電子透かしです。OpenAIが提供する検証ページ(openai.com/verify)では、対応する画像にこれらの来歴シグナルが含まれているかを確認できます。ただし、編集や加工などによってシグナルが検出できなくなる場合があり、検出できないことがAI生成ではない証明になるわけではありません。
Googleは、画像検索などの「この画像について」機能で、画像にC2PAの情報が含まれている場合に、AIツールで作成・編集されたかどうかを確認できるようにしています。これは見る人が画像の来歴を確かめるための機能です。
つまり、ChatGPTで作った画像は「AIで作ったことが確認され得る」前提で使うのが現実的です。投稿先のサービスにAI生成コンテンツの表示ルールがある場合は、それに従いましょう。画像そのものに「AI生成」の表示を入れたい場合は、生成時に指示すれば入れられます。
アップロードした写真や会話の扱いを設定で確認する
写真をイラスト化するときは、自分や家族の写真をChatGPTに送ることになります。送った内容がAIの学習に使われるのが気になる場合は、設定を確認しておきましょう。
ChatGPTの「設定」から「データコントロール」を開き、「すべての人のためにモデルを改善する」(英語表示ではImprove the model for everyone)をオフにすると、会話がモデルの改善に使われなくなります。この設定はアカウント全体に適用されます。
ただし、学習に使われない設定にしても、写真がOpenAIのサーバーに送られることに変わりはありません。規約上も、OpenAIはサービスの提供や安全の確保のために入力内容を利用することがあります。人に見られて困る写真は、そもそもアップロードしないのが確実です。ChatGPTを使ううえでのリスク全般は、次の記事で解説しています。
悪用や漏洩の温床?ChatGPTの危険性とは。注意すべきリスクとその対策について解説
まとめ
まずは無料プランで、SNSのアイコンや壁紙など1枚を作ってみるのがおすすめです。指示には主題・画風・比率をひとまとめにして書き、できあがりを見ながら1か所ずつ直していくと、短い時間で思いどおりの絵に近づきます。
作ったイラストをSNSに投稿したり販売したりする前には、既存の作品に似ていないか、写っている人の了承を得ているか、AIで作った画像を手描きと偽っていないかの3点を確かめてから公開しましょう。ChatGPT以外の画像生成AIも比べてみたい場合は、次の記事が参考になります。