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エッジAIとは?特徴、活用事例、メリット・デメリット、クラウドAIとの違い

エッジAIとは?特徴、活用事例、メリット・デメリット、クラウドAIとの違い

2min

エッジAIについて詳しく知りたいですか?本記事では、エッジAIの意味や定義、活用事例、メリット・デメリット、クラウドAIとの違いについて詳しく紹介します。

目次

エッジAIとは

はじめに、エッジAIの意味や注目される理由について紹介します。

そもそもエッジとは

エッジ(edge)とは
そもそもエッジ(edge)とは、「刃物の刃」や「鋭さ」「へり」「かど」「端」という意味の英単語ですが、IoTの分野では、デバイスとデバイス側のネットワークで収集したデータを回線に送り出す機器(端末)(ネットワークデバイス)を「エッジ」と呼びます。

この「エッジ」技術を用いた言葉に「エッジコンピューティング」や「エッジゲートウェイ」「エッジデバイス」というものがあります。

「エッジコンピューティング」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
『エッジコンピューティングとは?わかりやすく活用事例を紹介』

「IoTプラットフォーム」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
『IoTプラットフォームとは?役割や機能、導入時の選び方を徹底解説』

エッジAIの意味・特徴

エッジAIとは、エッジデバイスと呼ばれる端末自体に人工知能(AI)を搭載したIoT機器のAI部分をエッジAIと呼びます。このエッジAIは、エッジコンピューティングをAIに応用したものと考えることができます。

つまり、エッジAIは、エッジデバイスに搭載されているAIのことを指し、AI処理などは、エッジデバイスの中で行います。

エッジAIが注目される理由

すべてのモノがインターネットにつながる時代が、まさにIoT時代です。このIoTを支える主要な技術要素が「センサー」「ネットワーク(通信手段)」「アプリケーション(情報処理)」、そして「モノ(デバイス)」の4つです。

この4つの主要技術のそれぞれに注目が集まっており、「ネットワーク(通信手段)」に関しては、「5G」や「Wi-Fi 6」「LPWA」などIoT時代に適した新たなテクノロジーが誕生しています。

「エッジAI」に注目が集まっている大きな理由は、IoT社会の実現に適した「モノ(デバイス)」の新たなテクノロジーの1つだからです。

「5G」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
『5G(第5世代移動通信システム)とは?特徴や仕組み、事例をわかりやすく解説』

「Wi-Fi 6」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
『Wi-Fi 6とは?特徴や対応ルーター・スマホ・PCを紹介』

「LPWA(LPWAN)」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
『LPWA(LPWAN)とは?特徴や種類ごとの比較、周波数、メリット・デメリットを紹介』

エッジAIとクラウドAIの違い

エッジAIを知るには、これまで活用されてきたクラウドAIとの違いを知ることが何よりも近道になります。ここでは、エッジAIとクラウドAIの違いを紹介します。

クラウドAIとは

クラウドAIとは、たくさんのIoTデバイスから取得収集したデータをネットワーク経由でホストサーバー(中央)に送信し、その中でAI処理させる技術のことです。

クラウドAIの考え方や設計思想は、「クラウドコンピューティング」と同様の考え方です。

「クラウドコンピューティング」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
『クラウドコンピューティングとは?仕組みやメリット、課題を徹底的に紹介!』

クラウドAIとの違い

エッジAIは、「分散型」の設計思想で作られ、エッジデバイス(IoTデバイス)で集めたデータAI処理を行い、必要なデータのみをクラウドに送信する仕組みです。
一方、クラウドAIは、「中央集権型」の設計思想で作られ、IoTデバイスで集めたデータをすべてクラウドに送信しその中でAI処理を行うという仕組みです。

エッジAI:「分散型」「分散AI処理」「必要なデータをクラウド送信」
クラウドAI:「集中集権型」「集中AI処理」「全データをクラウド送信」

また、エッジAIとクラウドAIの仕組みを深く知るためには、エッジコンピューティングとクラウドコンピューティングについても知ることが大切です。

エッジAIのメリット・デメリット

エッジAIのメリットやデメリットを紹介します。

エッジAIのメリット

エッジAIを用いるメリットは、大きく分けて「リアルタイム性の向上」「通信コストの削減」「セキュリティの強化」という3つがあります。

①リアルタイム性の向上
エッジAIの最大のメリットは、「リアルタイム性の向上」です。
エッジAIは、AI処理をエッジデバイス(IoTデバイス)で行うため、すべてのデータをクラウドに送信し、結果を受け取るようなクラウドAIのようなタイムラグが発生することがなく、低レイテンシーを実現することができます。

そのため、工場ラインや遠隔診療・遠隔手術のようにタイムラグが発生すると重大な問題に発展するような業界や分野での活用に、このエッジAIは大きな期待がかかっています。

②通信コストの削減
エッジAIの2つ目のメリットは、「通信コストの削減」です。
クラウドAIでは、数百台〜数億台というIoTデバイスで集めたすべてのデータをクラウドに送信するため、その送信するデータの量は膨大になります。そのため、必要のないデータやあまり活用されていないデータにも高い通信コストがかかってしまいます。しかし、エッジAIであれば、エッジデバイスの中でAI処理を行い、必要なデータのみをクラウドに送信するため、通信コストを抑えることができます。

③セキュリティの強化
エッジAIの3つ目のメリットは、「セキュリティの強化」です。
近年、欧米を中心に個人情報保護に関する法律が強化されており、その一例がEU圏内で適用されているGDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)です。GDPRにより、EU圏内で取得した個人情報をEU圏外の日本や中国、アメリカなど別の国に移動させることが難しくなりました。そのため、これまでの中央集権的にデータを集めてAI処理を行う「クラウドAI」の仕組みを使うことが難しくなったのです。
一方、エッジAIでは、取得・収集したデータをデータ取得場所の近くでAI処理を行うことができるため、各国の法律に合わせたデータ処理の方法を行うことができます。また、すべてのデータをクラウドに送信する必要がないため、機密データをエッジデバイス内に留めておくことで、データ漏洩のリスクを下げることができます。

エッジAIのデメリット

エッジAIのメリットを知ると、エッジAIは、とても万能のように聞こえてしまいますが、エッジAIにもまだデメリットが存在します。ここでは、エッジAIの主なデメリットを2つ紹介します。

①AI処理の限界
エッジAIの1つ目のデメリットは「AI処理の限界」です。
クラウドAIと比べてエッジAIは、AI処理能力が低いという難点があります。その理由としては、エッジAIで使用するCPUやGPUは、クラウドAIで活用されるものと比較すると、低スペックになっているのが現状です。

そのため、現状では、大規模データの処理をさせるのには向いていません。しかし、近年の急速なテクノロジーの進化を考えると、この「AI処理の限界」というデメリットが解消される可能性もあります。

②運用ハードルの高さ
エッジAIの2つ目のデメリットは「運用ハードルの高さ」です。
エッジAIは、IoTデバイスにAIを搭載するため、IoTシステムの設計や構築をするにも、クラウドAIと比べてとても複雑になります。また、システム運用も同様にクラウドAIよりも複雑で難易度が上がります。そのため、エッジAIを活用したIoTシステムを設計・構築・運用するには、この領域に深い知見と経験のある人材が必ず必要になります。

エッジAIの活用事例2選

ここでは、エッジAIの実際の活用事例を2つ紹介します。

ネズミ検出システム〜東芝情報システム × 国際衛生〜

東芝情報システム株式会社は、国際衛生株式会社と共同でエッジAIによる物体検出技術を応用した害獣(ネズミ)検出システムの開発と実証実験を行なっています。

このシステムは、倉庫などネズミなどの害獣が発生する環境にエッジAIデバイスとカメラを設置し、カメラに映ったネズミの検出と通知をするシステムです。

このシステムをクラウドAIで実現しようとすると、カメラの映像を常にクラウドに送信してしまい、通信コストが膨大になってしまいますが、エッジAIでシステムを構築することで、検出結果画像のみをクラウドに送信することができるため、通信コストの大幅な削減を実現しました。

(参考)エッジAI技術への取り組み事例|東芝情報システム株式会社

振り込め詐欺(オレオレ詐欺)防止〜JVCケンウッド × ビズライト・テクノロジー × 北洋銀行〜

株式会社JVCケンウッドと株式会社ビズライト・テクノロジーが共同開発を進めているエッジAIカメラを活用し、株式会社北洋銀行の実店舗において、新型コロナ感染症対策の給付金や助成金に関連した詐欺や振り込め詐欺を未然に防ぐソリューションとして実証実験を行いました。

このエッジAIカメラは、電話をかけながらATMを操作している人や電話をかけながらATMの順番を待っている人などの行動をエッジAIカメラで検出し、銀行内の職員に通知するシステムです。

監視カメラにおける個人の撮影は、プライバシー保護の観点から取り扱いがとても難しいものです。このシステムをクラウドAIで実現しようとすると、カメラの映像を録画し、常にクラウドにデータ送信をする必要がありますが、これでは、プライバシー保護の仕組みを整えることができません。

そのため、エッジAIカメラで映像の録画をせず、そのエッジAIカメラ内でAIによるディープラーニング処理を行い、クラウドに映像を送信することなくカメラで独自に分析し独自で銀行職員へ通知するシステムを構築しました。エッジAIを用いたことで、プライバシー情報の漏洩のリスクを抑えることを実現しました。

(参考)ビズライト・テクノロジー社と共同開発中のエッジAIカメラを活用し振り込め詐欺を未然に防ぐソリューションの実証実験を北洋銀行で実施|株式会社JVCケンウッド

IoTBiz編集部

IoTBiz編集部

2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛ける株式会社CoeNovaのビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。

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