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VPNプロトコルとは?主要7種類の違いと2026年時点の選び方

VPNプロトコルとは?主要7種類の違いと2026年時点の選び方

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目次

VPNプロトコルは通信の「決まりごと」

VPNアプリをインストールして設定画面を開くと、「WireGuard」「OpenVPN」「IKEv2」といった見慣れない言葉が並んでいることがあります。これがVPNプロトコルです。多くのアプリでは初期設定のまま使えるようになっているため、意識せずに使い続けている方も多いのではないでしょうか。

ただ、通信が遅いと感じるとき、あるいは特定の場所でVPNがつながらないときは、このプロトコルを変えるだけで解決することがあります。まずは、プロトコルが何を決めているのかを押さえておきましょう。

プロトコルで速度・安全性・つながりやすさが変わる

プロトコルとは、通信を行うときの手順や決まりごとをまとめたルールのことです。VPNプロトコルの場合は、手元の端末とVPNサーバーとの間で、データをどのように包み、どのように暗号化・認証し、UDPやTCPなどのどの通信方式で運ぶかを決めています。

同じVPNサービスを使っていても、選んだプロトコルによって次の3点が変わります。

・速度:暗号化や通信処理にかかる負荷が違うため、体感速度に差が出ます

・安全性:使われている暗号方式の新しさや、設計の複雑さによって守りの強さが変わります

・つながりやすさ:使う通信ポートや通信方式の違いによって、職場や学校のネットワークで遮断されたりされなかったりします

つまり「どれか1つが万能」ではなく、状況に応じて向き不向きがあるということです。速いプロトコルが常に最善というわけでもありません。

暗号化とトンネリングという2つの役割

VPNの働きは、大きく分けて「トンネリング」と「暗号化」の2つで支えられています。

トンネリングは、送りたいデータを別の入れ物に包み直して運ぶ仕組みです。インターネットという公共の道路の上に、自分専用の通路を仮設するようなイメージになります。この包み直す作業をカプセル化と呼びます。

暗号化は、その中身を第三者が読めない形に変換する処理です。通路を作るだけでは、外から中身をのぞかれる余地が残ります。そこで内容そのものを鍵をかけた状態にして運びます。

VPNプロトコルによっては、この2つを1つでまかなうものと、役割を分担して他の仕組みと組み合わせるものがあります。後述するL2TPのように、それ自体には暗号化の機能を持たず、IPsecという別の仕組みと組み合わせて使われるものもあります。プロトコル名がスラッシュ(/)で区切られているのは、この組み合わせを表していることが多いと考えるとわかりやすいでしょう。

VPNアプリの設定画面に並ぶ名前の正体

市販のVPNサービスを使う場合、利用者が自分で暗号方式を設計する必要はありません。設定画面に並んでいるのは、すでに完成した数種類の選択肢です。

多くのアプリでは「自動」が初期値になっており、通信環境に応じてアプリ側が適切なものを選びます。そのため、はじめのうちは初期設定のまま使い、困ったときだけ切り替えを検討する、という使い方で十分です。この記事では、その「困ったとき」に自分で判断できるよう、それぞれの特徴を整理していきます。

主要なVPNプロトコル7種類の特徴

ここからは、VPNアプリの設定画面でよく目にする6種類に、日本発のSoftEther VPN Protocolを加えた7種類を順に見ていきます。歴史の古いものから新しいものまで幅がありますが、いまも現役で使われているものと、すでに役目を終えつつあるものが混在している点に注意してください。

いまの主流になったWireGuard

WireGuardは、比較的新しい部類に入るVPNプロトコルです。2020年にLinuxの中核部分であるカーネルに正式に取り込まれたことをきっかけに、一気に採用が広がりました。

最大の特徴は、設計がとにかく単純なことです。プログラムの規模がおよそ4,000行程度と、他のプロトコルと比べて桁違いに小さく抑えられています。プログラムが小さいと処理が軽くなるだけでなく、第三者が中身を確認しやすくなり、問題を見つけやすいという利点もあります。

暗号方式にもChaCha20-Poly1305など比較的新しいものが採用されており、性能と安全性の両立という点で評価されています。通信にはUDPという方式を使います。待ち受けるポートは自由に変更でき、設定例では51820番がよく使われます。

弱点があるとすれば、UDPが遮断されている環境では接続そのものができなくなる点です。また、設計上の都合で利用者に固定的なアドレスを割り当てる仕組みになっているため、そのままではプライバシー面の懸念が残ると指摘されることがあります。実際のVPNサービスでは、この点を各社が独自の工夫で補っています。

実績の長いOpenVPN

OpenVPNは2001年に登場した、いわば定番の存在です。長年にわたって多くの環境で使われてきたため、実績の量では他を圧倒しています。ウェブサイトの暗号化にも使われているSSL/TLSという技術を土台にしており、設定の自由度が高いことも特徴です。

通信方式はUDPとTCPの両方を選べます。とくに有用なのがTCPの443番ポートを使う設定です。HTTPSと同じポートを使うため、ほかのポートが遮断されている環境でも接続できる可能性があり、他のプロトコルがつながらないときの選択肢として機能します。ただし、すべてのネットワークを通過できるわけではありません。なお、OpenVPNの提供元は速度面からUDPでの利用を推奨しています。

一方で、プログラムの規模が大きく、WireGuardと比べると処理は重くなりがちです。近年はデータ処理をより効率的な領域に任せる改良も進んでいますが、選択肢が多いぶん設定を誤ると安全性が下がる余地がある点にも留意が必要です。個人がアプリ経由で使う分には、提供元が適切な設定を用意しているため大きな心配は要りません。

モバイル通信に強いIKEv2/IPsec

IKEv2は、通信を暗号化するIPsecという仕組みと組み合わせて使われるプロトコルです。鍵のやりとりや管理を担当する役割を持っています。

特筆すべきは、通信経路が切り替わっても接続を維持しやすいことです。自宅のWi-Fiから外に出てモバイル回線に切り替わるような場面でも、VPN接続が途切れにくく設計されています。WindowsやiOS、macOSには標準で組み込まれているため、追加のソフトを入れずに使える点も利点です。

ただし、決まった番号のポートを使う仕組みのため、外部から「これはVPN通信だ」と判別されやすいという弱点を抱えています。通信を制限する目的でこのポートが塞がれている環境では、接続できないことがあります。

Windows環境と相性のよいSSTP

SSTPはマイクロソフトが開発したプロトコルで、OpenVPNと同じくSSL/TLSを利用します。Windowsに標準で組み込まれているため、Windows端末から社内のネットワークへ接続する用途で使われることが多いプロトコルです。

通常のウェブ通信と同じ経路を使うため、ファイアウォールを通過しやすいという利点があります。反面、Windows以外の環境では対応が限られており、個人向けVPNサービスの選択肢としてはあまり前面に出てきません。

いまも設定画面で見かけるL2TP/IPsec

L2TPは単体では暗号化の機能を持たないため、IPsecと組み合わせた「L2TP/IPsec」という形で使われます。各OSに標準で搭載されており、長らく手軽な選択肢として使われてきました。

ただし、二重に包み直す処理が入るぶん通信効率は良くありません。速度を求める用途には向いておらず、後述するとおりマイクロソフトはWindows Serverでの扱いを見直す方針を示しています。新しく使い始める理由は、古い機器との互換性など特別な事情がある場合に限られてきているのが実情です。

もう使うべきではないPPTP

PPTPは最も歴史の古いVPNプロトコルで、設定が簡単で動作が軽いことから広く普及しました。しかし暗号化の仕組みが古く、認証部分の弱点もすでに広く知られています。

現在では、機密性が求められる通信に使うべきではないと考えられています。設定画面にPPTPという選択肢が残っていたとしても、あえて選ぶ理由はほとんどありません。名前を覚えておく意味があるとすれば、それは「見かけたら避ける」ためだと言ってよいでしょう。

日本発のSoftEther VPN Protocol

SoftEther VPN Protocolは、筑波大学の研究プロジェクトとして登大遊氏が開発したVPNソフトウェア「SoftEther VPN」の中核となる独自プロトコルです。SoftEther VPN自体は、Apache License 2.0のオープンソースソフトウェアとして無償で公開されています。

SoftEther VPN ProtocolはHTTPS(TLS)を利用して通信するため、NATやファイアウォールを越えやすいことが設計上の狙いです。また、ソフトウェアとしてのSoftEther VPNは対応範囲の広さも特徴で、この独自プロトコルのほかにOpenVPN、L2TP/IPsec、EtherIP、L2TPv3、そしてマイクロソフトのSSTPといった複数の方式に対応しています。

市販のVPNサービスの設定画面で選ぶ類のものではなく、自分でVPNサーバーを構築したい場合や、社内で拠点をつなぐ環境を用意したい場合に検討される選択肢だと考えてください。

VPNプロトコルの比較表

ここまでの内容を一覧にまとめます。あくまで一般的な傾向であり、実際の使い勝手は利用するサービスや通信環境によって変わる点はご了承ください。また、安全性は暗号方式や認証、サーバー側の設定によっても変わるため、表では2026年時点の一般的な推奨度として整理しています。なお、SoftEther VPNは複数のプロトコルに対応するソフトウェアであり性質が異なるため、表からは除いています。

速度・安全性・対応環境の一覧

プロトコル速度の傾向現在の推奨度対応環境向いている使い方
WireGuard速い推奨アプリ経由で広く対応普段使い全般、動画視聴、ゲーム
OpenVPN中程度推奨ほぼ全ての環境通信が制限される環境での代替手段
IKEv2/IPsecやや速い利用可Windows・iOS・macOSに標準搭載移動しながらのスマホ利用
SSTP中程度利用可Windowsに標準搭載Windows端末での社外からの接続
L2TP/IPsec遅め非推奨(レガシー)主要OSの一部で標準対応古い機器との互換性が必要な場合
PPTP速い非推奨一部OSで廃止・非推奨新規利用は非推奨

迷ったときは、まずWireGuardで接続し、つながらなければOpenVPNを試す、という順番が基本になります。

速度の数値をうのみにしない方がよい理由

インターネット上には「このプロトコルは他より数倍速い」といった比較記事が数多くあります。ただし、そこに書かれている数値は測定した環境に強く依存します。

速度を左右する要素は、契約している回線、接続先サーバーの場所と混雑具合、端末の処理能力、測定した時間帯など多岐にわたります。同じプロトコルでも、条件が変われば結果は簡単に逆転します。

また、比較記事の多くは特定のVPNサービスを紹介する目的で書かれています。数値そのものより、「軽い設計のものは速くなりやすい」「二重に包む処理が入るものは遅くなりやすい」という傾向を押さえ、最終的には自分の環境で試して判断するのが確実です。

VPNサービス独自のプロトコルは何が違うのか

VPNサービスを比較していると、これまで挙げた名前とは違う独自の名称に出会うことがあります。まったく別物のように見えますが、多くは既存の技術を土台にした派生版です。

NordLynxやLightwayなどの独自プロトコル

たとえばNordVPNのNordLynxは、WireGuardを基にして開発された独自プロトコルです。WireGuardの速度を活かしつつ、利用者を特定しうる情報を保持しない仕組みを重ねることで、プライバシー面の懸念に対処しています。

ExpressVPNのLightwayも、高速な接続を目指して同社が独自に開発したものです。このほか、通信を検閲されにくくすることを狙った難読化のためのプロトコルを用意しているサービスもあります。

独自プロトコルは、そのサービスを契約している間しか使えません。裏を返せば、同じ「WireGuardベース」でも実装は各社で異なるため、体感速度に差が出ることがあります。

「自動」「スマート」設定が選んでいるもの

多くのアプリに用意されている「自動」や「スマート」という設定は、いま接続しているネットワークの状態を見て、通るプロトコルとポートを自動的に選ぶ機能です。

通信が遮断されている環境では別の方式に切り替えて再試行してくれるため、知識がなくても接続できる可能性が高まります。特別な事情がなければ、この自動設定のまま使うのが最も手間がかかりません。

2026年時点で押さえておきたい動き

VPNプロトコルの世界は、この数年で確実に世代交代が進んでいます。ここでは、2026年7月時点で確認できる主な動きを3つ紹介します。

Windows ServerでPPTPとL2TPが非推奨に

マイクロソフトは2024年10月、将来のWindows ServerでPPTPとL2TPを廃止する方針を公表しました。理由として、サイバー攻撃が高度化するなかで、これらのプロトコルでは現在求められる水準の保護を提供しきれなくなってきたことを挙げています。

代替として推奨されているのはSSTPとIKEv2です。すぐに使えなくなるわけではありませんが、積極的な開発対象からは外れ、将来のバージョンで削除される可能性があるとされています。Windows Server 2025では、VPNサーバーを新しく構築した場合、既定でPPTPとL2TPの着信接続を受け付けない構成になります。必要であれば手動で再び有効化でき、既存の構成をWindows Server 2025へアップグレードした場合は従来の設定が引き継がれます。なお、これらの方式で外部へ接続する発信側の機能は残ります。

この動きはWindows Serverに関する方針であり、パソコン向けWindowsの機能がすぐに変わるわけではありません。ただ、個人向けのVPNサービスでも古い方式を整理する動きが見られており、業界全体として同じ方向に進みつつあるとみられます。

IKEv2の扱いを見直すサービスが出てきた

Proton VPNは2026年春、macOSアプリからIKEv2のサポートを終了すると発表しました。サーバー側での削除は2026年4月から段階的に始まり、最終的なサポート終了は2027年2月とされています。

理由として同社が挙げているのは、AppleのIKEv2実装に実際のIPアドレスが漏れうる懸念があること、そしてIKEv2が決まった番号のポートを使うため通信を検知・遮断されやすいことです。代わりにWireGuardや同社独自の難読化プロトコルへの移行を案内しています。

これは1社の判断であり、IKEv2そのものが直ちに使えなくなるわけではありません。ただ、モバイル環境での定番だったIKEv2の位置づけが変わりつつあることを示す動きとして、頭の片隅に置いておくとよいでしょう。

ポスト量子暗号への備えが始まっている

もう1つの流れが、量子コンピューターの実用化を見据えた暗号の見直しです。現在の暗号を将来解読される前提で、いま盗み取った通信を保存しておき後から解読するという攻撃が想定されており、これに備える動きが各所で進んでいます。

Proton VPNは2026年春に公表したロードマップで、WireGuardを扱う中核部分を作り直し、将来のポスト量子暗号に対応できる土台を整えると説明しています。ただし、これは基盤づくりの段階であり、一般利用者向けに量子耐性のある通信が提供されたという発表ではありません。

個人の使い方が今すぐ変わるわけではありませんが、VPNの選び方を考えるうえで、こうした長期的な備えに取り組んでいるかどうかは1つの判断材料になります。

用途別のVPNプロトコルの選び方

ここまでの内容を踏まえ、よくある場面ごとにどれを選べばよいかを整理します。

とくにこだわりがない場合

アプリの「自動」設定のままで問題ありません。手動で選びたい場合はWireGuard、またはWireGuardを基にした各社の独自プロトコルを選んでおけば、速度と安全性のバランスが取れた状態になります。

動画視聴やオンラインゲームで速度を優先する場合

WireGuard系のプロトコルが第一候補です。処理が軽く遅延も小さいため、遅れが気になる用途に向いています。OpenVPNを使う場合は、TCPではなくUDPを選ぶと速度面で有利です。

なお、動画配信サービスの中にはVPN経由の接続を制限しているものがあります。プロトコルを変えても視聴できない場合は、そもそも接続が許可されていない可能性を疑ってください。

カフェや空港の公衆Wi-Fiを使う場合

この場面では速度よりも確実に暗号化されることを優先します。WireGuardやOpenVPNなど、適切に設定された現行の主要なプロトコルを、信頼できるVPNサービスで利用してください。PPTPは避けてください。

総務省も、無線LANは性質上通信内容を傍受される危険があるとして、重要な情報をやりとりする際は暗号化されていることを確認するよう呼びかけています。また大阪府警は、VPNは通信を暗号化してくれる一方で、そもそも不審なWi-Fiには別の危険が潜んでいる可能性があるため過信は禁物だと注意を促しています。VPNを入れたから何をしても安全、とはならない点は覚えておきましょう。

VPNそのものの仕組みや、導入したときのメリット・デメリットについては、次の記事で詳しく解説しています。

外出先のWi-Fiでそもそも接続がうまくいかない場合は、次の記事も参考になります。

スマホで移動しながら使う場合

電車での移動中など、Wi-Fiとモバイル回線を行き来する場面では、接続が切れにくいことが重要になります。従来はIKEv2が定番でした。IKEv2にはIPアドレスが変わっても接続を維持するためのMOBIKEという標準仕様があり、この用途に強いことは現在も変わりません。一方でWireGuardも再接続が速く、多くの環境で移動中でも快適に使えます。

前述のとおりIKEv2の扱いを見直すサービスも出てきているため、これから選ぶのであればWireGuard系を基本に考えるのが無難です。

通信が制限されてつながらない場合

職場や学校、宿泊先などのネットワークでVPNがつながらないときは、通信そのものが遮断されている可能性があります。この場合はOpenVPNのTCPモードを試してください。通常のウェブ閲覧と同じ経路を使うため、遮断されにくくなります。

サービスによっては、通信を目立たなくする専用の難読化プロトコルが用意されていることもあります。設定画面に「Stealth」「難読化」といった項目があれば、そちらも試す価値があります。

使用中のプロトコルを確認して切り替える方法

実際にプロトコルを変えたいときの手順を確認しておきましょう。細かな名称はサービスごとに異なりますが、おおよその流れは共通しています。

VPNアプリでの確認と変更の手順

・VPNアプリを開き、設定または接続に関するメニューを探します

・「プロトコル」または「接続方式」という項目を選びます

・現在選ばれているものが表示されるので、変更したいものを選び直します

・いったんVPNを切断してから、再度接続します

注意したいのが、接続の設定を自分で保存している場合です。標準のプロトコルを変えても、保存済みの設定が古いものを使い続けていることがあります。うまく反映されないときは、保存した設定の中身も確認してください。

切り替えてもつながらないときの対処

プロトコルを変えても改善しない場合は、原因がVPN以外にあることも少なくありません。まずはVPNを切った状態でインターネットにつながるかを確認し、問題を切り分けるところから始めます。

端末とルーターの再起動、アプリの更新、接続先サーバーの変更あたりが基本の対処になります。ネットワーク側の不具合が疑われる場合は、次の記事の切り分け手順も参考になります。

仕事の通信でVPNプロトコルを考えるときの注意点

ここまでは個人がVPNサービスを使う前提で説明してきました。仕事で使う場合は、前提が少し変わります。

個人向けVPNと法人向けVPNは目的が違う

個人向けのVPNサービスは、自分の通信を暗号化し、接続元を隠すことが主な目的です。一方、会社が導入するVPNは、社外から社内のネットワークや業務システムへ安全に入るための仕組みであり、目的が異なります。

そのため、個人契約のVPNアプリを業務端末に入れることが、社内規程で禁じられている場合があります。プロトコルの善し悪し以前の問題として、会社の情報システム担当者の指示に従ってください。

機器やネットワーク側の設定に依存するケース

拠点と拠点を結ぶような使い方では、プロトコルはアプリの設定ではなくルーターなどの機器側で決まります。この場合、両端の機器が同じ方式に対応していなければ通信は成立しません。

機器の管理画面に古いプロトコルしか用意されていない場合は、機器そのものの更新時期が来ていると考えたほうがよいでしょう。カメラやセンサーなど現場に設置した機器を遠隔で扱う用途でも同様で、対応する方式や必要な通信の条件は事前に確認しておく必要があります。

まとめ

VPNプロトコルは、通信をどう包み、どう暗号化して運ぶかを決めるルールです。選ぶものによって速度、安全性、つながりやすさが変わります。

2026年時点では、多くのVPNサービスで軽くて速いWireGuardやWireGuardベースの方式が主要な選択肢となり、通信が制限される環境ではOpenVPNのTCPモードが選択肢になる、という使い分けが広がっています。反対にPPTPは役目を終えており、L2TPも見直しが進んでいます。IKEv2も、扱いを変えるサービスが出はじめました。

普段はアプリの自動設定に任せておき、遅いと感じたときやつながらないときにこの記事の内容を思い出して切り替えてみてください。それだけで解決する場合があります。

IoTBiz編集部

IoTBiz編集部

2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛ける株式会社CoeNovaのビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。

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